「な、なんだこれは…」
メロンを一口味わうなり、さくらちゃんはそう言いました。隣ではあかねちゃんが、ふふん、どうだ美味かろうという顔をしています。穴場と言われるような飲食店で、出された料理の味にお客さんが感激しているとき、店主よりもむしろ、そのお客さんを連れてきたもう一人のお客さんの方が得意がるものです。今のあかねちゃんも、それと似たような心境でいました。
ひとしきりさくらちゃんのうっとりとした顔を眺めると、あかねちゃんもメロンをすくって、そのまま口に運びました。するとたちまち、さくらちゃんと全く同じ顔になりました。
(こんなにおいしいんだから、アオイちゃんだってきっと何事もなくいてくれてるよね…!)
そんな支離滅裂な感想まで飛び出してしまう、級友と過ごす放課後おやつタイムでした。


