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2話

(あ、ああ……嫌だ、もう、めちゃくちゃだ、何もかも……)

握られて、締め上げられて、シェイクされて。無遠慮に見つめられて。

心身ともに、とうにグロッキー状態であった。

心菜が怖い。あの怪獣の前では、命がいくらあっても足りない。

(助けて、優奈)

29歳の大人が、6歳児を恐れ、11歳の女子に助けを求めるという状況に、もはや男自身も何の疑問も恥も抱かない。

優奈の靴が恋しい。あの時、あの中に迷わずに飛び込んでいれば、こんな目に遭うことも無く、今頃つま先の奥深くでトリップを迎えていたことだろう。やがて訪れるカタストロフィに、胸を躍らせながら。

それがどうだ。寸前のところでごちそうを奪われたどころか、いつものよりも数段下等な、とても食えたものではない餌を代わりに出される始末。こんなガキに何をされたって、心にぽっかり空いたこの穴を埋めることなどできるはずが————

ぼてん。

目の前に、「何か」が落とされた。