(食べるかな〜?……あっ、動いた!)
籠の中の小人がのろのろと餌に向かって進んでいくのに、心菜はすぐに気づいた。
その様子が彼女にはよほど面白いらしく、目を輝かせ、かじりつくように眺めていた。捕まえた虫に餌を与えるという行為は、自覚的で無いにしろ、幼児にとって数少ない、「与える悦び」や「支配欲」を満足させる機会でもあった。
(♪)
そして、自身の行為が持つもう一つの文脈についてもやはり、幼い彼女が気づく由もなかった。


(食べるかな〜?……あっ、動いた!)
籠の中の小人がのろのろと餌に向かって進んでいくのに、心菜はすぐに気づいた。
その様子が彼女にはよほど面白いらしく、目を輝かせ、かじりつくように眺めていた。捕まえた虫に餌を与えるという行為は、自覚的で無いにしろ、幼児にとって数少ない、「与える悦び」や「支配欲」を満足させる機会でもあった。
(♪)
そして、自身の行為が持つもう一つの文脈についてもやはり、幼い彼女が気づく由もなかった。