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2話

「あげる」

出どころを見ていないため、男にははじめ、それが何なのか分からなかった。

異界の宝石のように、赤く透き通った球体。それも、運動会で使われる大玉のようなスケール。

だが、彼女の言葉と、視覚的な情報と、潜在的な願望とが、徐々に徐々に答えに導いていく。

(は、え……?これって、あ、はは……)

何かの間違えだと思いたかった。誰に通じるでも無いのにしきりに首を振る。過呼吸と笑いが渾然一体となっていく。あの時と同じように。

(嘘だ、嘘だ、嘘だ!)

だが、いくら可能性を否定しようとしたところでそれは、彼女の口から吐き落とされた、いちご味の飴玉だった。