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6話 友達と虫かご

「ただいまあ」

頼まれていたものを渡すために廊下を歩いていると、次第にザクザクと野菜を刻む音が聞こえてきました。

「あらおかえり。助かったわぁ」

台所まで行ったところでようやくお母さんに帰りを知らせることができたので、荷物を置いて自分の部屋に戻ろうとしました。が、あかねちゃんはすぐにその足を止めて、ほんの少し間を置いたのち、再びお母さんの方に振り向いて、こう聞きました。

「ねえお母さん…うちに虫かごってあったっけ?」
「無かったと思うけど……なあに急に、友達と虫捕りにでも行くの?」
「ううん、そういうわけじゃなくて。…ちょっと聞いてみただけ。無いならいいの」