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4話(終)

朝、いつもの時間に起きて。顔を洗って、着替えて、朝食を取って、髪を整えて。

「いってきまーすっ」

溌剌とした挨拶と共に、玄関を後にする。

そのスニーカーの底に、1匹の小人を閉じ込めて。

「ただいまぁー」

夕方。家に帰ると、まず荷物を置いてから、洗面所に向かう。

洗濯かごに、その日使った体操服や、汗拭きタオルを出して、それから、靴下を脱いで、中のものを取り出して。

臭いのついた小人の体を、石鹸の泡のついた指で、揉むように洗う。  

夜。 

「ねぇね、おやすみ……」 

「ん、おやすみー。」 

妹を寝かせてから、歯磨きをして、明日の支度を揃えて、2段ベッドの梯子を登って。 

大抵の場合、紐を引いて、消灯して、眠りにつく。 

けれど、ストレスを募らせた日などは、枕元に置いた小さな箱を開けて、ささやかな小人遊びに興じることもあった。 

 

 

いつまで、こんなことが続けられるのだろう。 

日常を送りながら、優奈はそんなことを思う。 

いつまでも、こんな日々が続いていく。 

そう疑わずに、男は今日も、恋焦がれた12歳の少女の、足指の幽谷の底へと、落ちていく。 

 

しかして————終わりの時は、突如として訪れる。