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4話(終)

結論から言えば。男は、あっという間もなく、自らを収容するそのアクリルケースごと引き出しの中から取り出され、靴の中の小石のようにぞんざいに振り落とされて————優奈の机の上に転がっていた。懐かしい眺めのはずだった。あの日までは毎日ここで、優奈との時間を過ごしていたのだから。
それが今。机の上には、さながら謁見の間のような厳かな空気が漂い————玉座に鎮座する上位の存在が、ぼくを冷徹に見下ろしている。  

(優奈————) 

 

再開を無邪気に喜んでいられるような空気ではなかった。 

何が、ここまで変わってしまったのだろう。ぼくの方か、優奈の方か……あるいは、両方なのかもしれない。 

もう、あの日までのような関係には戻れないのだろうか? 

……そんなことはない。ぼくはかぶりを振る。優奈はまだぼくと対話する気があるから、今一度こうして、机の上で向かい合っているんじゃないか。 

……そうだ、きっとそうだ!案外、ぼくの方からあっけらかんとして話しかければ、優奈も気勢を削がれて、今まで通りに接してくれるようになるかもしれない————。 

 

 

「ああ、優奈ちゃん、久しぶりだね!良かった、もう出してくれないのかと思ってたよ!本当にごめん!君の言うことを聞かずにぼくといったら……ああ、でも本当にこうして戻って来れてよかった!聞いてよ、ぼくは君の友達に酷い目に合わされたんだ。ああほんと、思い出しただけでも震える。だから本当君が来てくれてよかったよ。皆の前で君の指を舐めさせられた時は流石に狼狽えたけどね。ははは、は、は……………」 

 

 

 

男が何かをさえずるのを、蛆虫でも見るような目でひとしきり眺めた後、優奈は静かに口を開いた。 

 

 

「————さんって、「ロリコン」なんですか?」