子どもたちが去り、祭りの後のように静まり返った部屋。
「……さて、と」
ことり。1人まだ残っていた少女によって、ぼくを閉じ込める瓶は、机の上の、いつもの場所に置かれる。
そして。
「——あとでたっぷりお仕置きしてあげる」
にこり。いつものあの黒い微笑みを残して、ぼくの飼い主は、2人を追うように部屋を出ていった。
(……!ああ、あ……、)
四肢の震えが止まらない。
胸に穴が開いたような喪失感は、やがて少しずつ絶望へと変わっていく。
寂しいとか悲しいとかいうセンチメンタルな領域から、絶望的な現実世界に引き戻される。
優奈だけが最後の望みだったのに。その望みももう、完全に閉ざされてしまった。
つまり、あの悪魔の支配からぼくを救い出してくれる人間は、もうこの世界に、誰一人として存在しない。
正真正銘、ぼくは何十年と続くこれから先の一生を、ちさとの奴隷として生きていかなければならないということだった。


