優奈がそっと扉をしめて、足音も消えたのを確認すると、ちさとはほっと胸を撫で下ろす。
(ホント、今度から鍵でもかけるようにしようかな……)
そんなことを考えながら、にぎっていた左手を開いた。
汗の滲んだその左手の中には、何も入っていなかった。
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